精密かつエネルギッシュな「クール・ジャパン」



兵庫陶芸美術館 特別展『明治有田 超絶の美 – 万国博覧会の時代-』

 日本を代表する磁器「有田焼」が創業してから400年目の節目を迎える今年、その記念として兵庫陶芸美術館で開催されているのが『明治有田 超絶の美 -万国博覧会の時代-』です。
 近年、日本の優れた文化や芸術が「クール・ジャパン」と呼ばれ、国内外で高い評価を受けています。実は今から150年近く前の幕末から明治にかけても同じ事象がおこっていました。江戸時代の200年以上にも及ぶ鎖国制度が終わり、本格的に国外に向けて門戸が開かれた明治時代、時の政府は陶磁器などの工芸品を重要な輸出産業と位置付け、外貨獲得を画策しました。当時国内最大規模の陶磁器生産地であった有田に白羽の矢が立ち、有田では欧米向けのデザイン・形・大きさなどを模索した花瓶や大皿が多数作られていました。それらの作品は、1873年(明治6年)のウィーン万国博覧会など、当時世界中で開催されていた様々な博覧会で高い評価を受け、クール・ジャパン旋風を巻き起こしました。
 ヨーロッパ各国の王侯貴族らを魅了した華やかで精緻な作品の数々。それらに施された文様は、人の手で描かれたとは思えないほど正確無比で美しく、まさに「超絶」というにふさわしい技術で、感嘆の声を漏らさずにはいられません。初めての「国外戦」において、日本の力を見せてやろうという当時の作家たちのエネルギッシュかつアグレッシヴな雰囲気が漂っています。
 特別展では、明治時代をリードした香蘭社や精磁会社を中心に、万国博覧会出品作品の他、皇族・華族が愛用した洋食器と、それらの元となった図案類など150年前のクール・ジャパンの優品が並びます。全国7ヶ所を巡回予定ですが、兵庫陶芸美術館が関西唯一の会場となりますので、この貴重な機会をお見逃しなく!


会場:兵庫陶芸美術館 →google mapでみる
電話:079-597-3961
会期:~平成28年6月5日(日)
開館時間: 10:00 ~19:00 ※入館は閉館時間の30分前まで
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日)ただし、5月2日(月)は開館し、5月6日(金)は休館
駐車場:58台(無料)
ホームページ:特別展のページはこちら
 
同時開催:色絵よもやま話 -兵庫のやきものから-
~ 2016年6月26日(日)



左:有田 染付蒔絵富士山御所車文大花瓶 1873年 右:香蘭社(八代深川栄左衛門)染付蒔絵芙蓉芦雁文 1875〜1879年


香蘭社 色絵褐地牡丹唐草鳥文扁壺 1875年〜1880年代


香蘭社 色絵褐地牡丹唐草鳥文コーヒー碗・皿 1875年〜1880年代


香蘭社 色絵有職文壺 1875年〜1880年代


左:香蘭社 色絵有職文耳付大壷 1875年〜1880年代 右:香蘭社 色絵褐地玉取獅子文耳付大壷 1875年〜1880年代

 


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2016-04-05 | Posted in 観るとこNo Comments »