現在を生きる丹波焼、そして未来へ

本特別展のハイライトは、原寸大で復元された「最古の登窯」の模型です。


原寸大復元 丹波立杭登窯

模型内部には、実際に焼成された作品が展示され、臨場感を持って愉しむことができます。

兵庫陶芸美術館開館10周年記念特別展「再”丹波(冬)−丹波の登窯とその時代− 」

 平成27年10月に開館10周年を迎えた兵庫陶芸美術館。丹波焼の地に根差した美術館の集大成として夏・秋・冬と3期連続で丹波焼にスポットをあてた特別展の締めを飾る「再゛丹波(冬)−丹波の登窯とその時代−」が平成27年12月12日より始まりました。
 今回の特別展では、最古の登窯とほぼ同じ形態の登窯で焼成されたと考えられる江戸時代中期以降の作品を中心に展示されています。人々の生活様式の変化に合わせ、それまでの壺や甕といった貯蔵容器中心から、擂鉢、碗、皿、徳利など姿、形、装飾を変え生産されてきた様子を見て取ることができます。登窯の時代の作品からは、新たな変化を求め続ける、伝統に固執しない、陶工たちの柔軟な姿勢が本展覧会で垣間見れます。
 また、本展覧会の目玉として平成27年秋に修復後の初焼成が行われた「丹波焼 最古の登窯」を原寸大で復元した展示室が設けられています。実際に修復後の初焼成で焼かれた作品も展示されており、まるで自分自身が焼成の場に居合わせたかのような体験を楽しむことができます。
 今回の特別展は、時代的にも作品的にも、現代を生きる我々に馴染みやすい内容になっているのではないかと思います。また、何よりもここに並ぶ作品たちが今なお使われ続けている登窯から生まれてきたということに言い知れぬロマンを感じずにはいられません。そして、本展覧会をご覧になった後は、丹波焼の歴史を感じながら、現在を生きる「丹波焼 最古の登窯」へ実際に足を運んでみて下さい。素敵な出会いは目の前に、突然やってくるかもしれません。


会場:兵庫陶芸美術館 →google mapでみる
電話:079-597-3961
会期:平成27年12月12日(土)~平成28年2月14日(日)
観覧料:一般600円、大学生500円、高校生300円、中学生以下無料
開館時間: 10:00 ~18:00 ※入館は閉館時間の30分前まで
休館日:月曜日、12月31日(木)、1月1日(金・祝)※ただし1月11日(月・祝)は開館し、1月12日(火)は休館。
駐車場:58台(無料)
ホームページ:特別展のページはこちら
 
同時開催:開館10周年記念テーマ展×2015年度著名作家招聘事業 「市野雅彦 -軌跡、丹波にて」
~ 2016年2月14日(日)


超絶技巧と言っても十分通用する、手わざの光る睡蓮鉢。
焼締兎花文貼付睡蓮鉢 江戸時代後期(19世紀) 高さ30.2cm

江戸時代後期の丹波焼には人々を魅了する華が感じられます。
呉州赤絵写花鳥文皿 江戸時代後期(19世紀) 口経33.5cm

本特別展では、通称「徳利部屋」があります。一部屋丸々徳利が並び、往時の繁栄ぶりを伺うことができます。

猪口ひとつとっても品を感じられるこの時代の丹波焼。
白地灰釉猪口 江戸時代後期(19世紀) 口経6.2cm

技巧的なものから、一般庶民向けのものまで、丹波の真髄は徳利にあり。

ずらーっと並べられた徳利の数々。一つ一つに所有者の名前や筒描きされた「通徳利」。
通徳利(60本) 江戸時代後期~大正時代(19~20世紀)武蔵野美術大学 美術館・図書館 民俗資料室

 


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2016-01-03 | Posted in 観るとこNo Comments »