ツバメから赤土部まで

見込みいっぱいに描かれた鯛の絵柄。鱗が草木のモチーフや伝統文様に。目出度いことこの上なし!


末晴窯
 
 流れ星、湯呑に立った茶柱、まゆ毛のあるコアラのマーチ、見つけると、なんだか幸せな気分になるものってありませんか?「末晴窯」さんはそんな幸せな気持ちにさせてくれる作品がある窯元さんです。
 幸せの仕掛け人は娘さんの西端春奈さん。女性らしい繊細な色合いで細やかなモチーフが描かれた作品は、つい「クスッ」と笑顔にさせてくれます。
クローバー柄の中に1枚だけ四ツ葉のクローバーが、さらによく見ると1匹だけ小さなてんとう虫がいます。見つけたときの嬉しさとかわいらしさは、すべての女性が好きなはず!!また、鯛の群れが描かれた壺にはウロコではなく、四季の草花が。「1年中おめでたい気持ちになってほしい」という春奈さんの想いが込められています。作品の裏側につける印にも遊び心が。多くは窯元の名前が入った印が使われますが、春奈さんの作品にはモチーフが入った手作りのハンコが押されます。しかも色々な種類があるので、それも選ぶポイントの一つです。
 高校卒業後、美術大学を出られた春奈さんは、絵を描くこともモノを作ることもできる陶芸の道へと進むことを決心。それからはお父様の正さんから陶芸を学ばれています。特に厳しく教えられるのではなく、自然に自由に学ばれてきたとおっしゃる通り、その様子は春奈さんの作風や工房内の雰囲から伝わってきます。
 一方、春奈さんの乙女心をくすぐる作風に対して、正さんは力強く豪快な作品が多く、形や土味や焼き味にこだわって作られています。中でも、ここ10年来取り組まれている「赤土部」を用いた作品は正さんを代表するものです。
「赤土部」とは江戸時代初期およそ100年ほどの間しか作られていない、いわば「幻の丹波焼」。そのにぶく輝く赤色は多くの人を魅了しています。そんな赤土部に魅了された一人である正さん、古地図などの資料を元に、赤土部に合う土を求めて山に取りに行っては様々な調合を試みるという研究を繰り返されており、土の割合等で出来栄えも違い焼いてみないと成果もわかりません。このゴールのない研究は「死ぬまでするやろなあ」とおっしゃっていました。
 また、春奈さんと正さんのそれぞれの持ち味を生かして、正さんが土を作ってロクロを回し、出来あがった作品に春奈さんが絵付けをするという親子合作も多くあります。作風の全く違う二人でも父娘だからできる阿吽の呼吸から生まれるその作品には「末晴窯」の印が押されています。
 可愛いらしい作品から豪快な作品まで、新しくユニークな作品から伝統的な作品まで、夫婦で行っても親子で行っても恋人同士でいっても一緒に楽しむことができるお店です。ぜひ「末晴窯」へお越しください。


住所:篠山市今田町上立杭2-12 →google mapでみる
電話:079-597-3162
営業時間:9:00~18:00
定休日:不定休
駐車場:あり(約6台)

工房内では正さんと春名さんが同じ空間で作業されています。正さんがスピッツを口ずさむ場面も。

2015年の干支「羊」をモチーフにした蓋物。桜や椿など描きこまれた模様もかわいい作品です。

春名さん定番のつばめ模様の器たち。人気の絵柄なのでお皿やコップなど一式揃えることが出来ます。

爽やかな黄色で描かれた無数の金魚たち。

様々なモチーフの窯印。同じ作品でも違う窯印の場合もあるので、春名さんの作品は裏面も要チェックです。

正さんの轆轤をひく姿。ちなみこのカップには、あとで春名さんが絵柄を施します。親子合作です。

正さんの赤土部の花器。渋く光る赤土部色と、流れ落ちる自然釉の風情が、なんとも言えない景色を生み出しています。

半円形にぐるっと回る大きなベルトコンベア。その上にはずらりと並ぶ丼鉢用の型。昔は大勢の職人さんの手で流れ作業的に作られていたのだとか。

 


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2014-12-06 | Posted in 買えるとこNo Comments »