今も昔も変らぬ淡い美しさ

珉平(淡路島) 三彩鉢 弘化3年(1846年)箱書 
「青磁のいま」と題された本展では、日本の現代の青磁作家の作品も充実しています。 


青磁のいま ー受け継がれた技と美 南宋から現代までー

 2015年で開館10周年を迎える兵庫陶芸美術館では、現代でも淡い青や緑を基調としたその美しい色合いに、誰もがうっとりとしてしまう…そんな魅力を持つ「青磁」を、その起源である中国の作品から、現役の作家の作品まで幅広く紹介している特別展「青磁のいま」(3月7日から5月24日まで)が開催されています。
 本展は3部構成になっており、第Ⅰ章では12世紀から15世紀にかけて中国で作られた青磁。舶来品の茶道具として古くから日本において珍重されてきた作品で、その多くは文様が施されていない無文で形が美しく、大きさが使用する用途に合い、合理的であるという特徴があります。まだ現代のように文明が発達していない時代に、このような美しい作品が作られていたことにただただ驚くばかりです。
 第Ⅱ章では、明治時代後期から昭和時代初期にかけて登場した日本の陶芸家たちによって生み出された、数々の青磁の名品をご覧いただけます。それらの作品を概観すると、第Ⅰ章でご覧頂いた中国から輸入されてきた青磁とよく似た雰囲気を感じ取ることができます。当時の日本には、青磁の技法を教える師も書物もありませんでした。そのような中、中国から日本に伝わってきた青磁やその陶片から、その素材の解明や技法の探求に力を注ぐことで培われた技術によって、しだいに独自の青磁を作り出すようになっていきます。それら日本の陶芸家によって生み出された作品には、中国の青磁を意識的に模倣したものから、細部まで描かれた花々や魚など様々な文様が描かれたものや、独特な形状のものまで、私たちの目を思う存分に楽しませてくれます。
 現代では、これらの先達たちから受け継いできた技術や精神を生かしつつ、それぞれの独自の考えに基づくアレンジを加えた青磁が生み出されています。第Ⅲ章では、まさに「青磁のいま」を知ることができる、総勢10名の現役作家さんたちの作品をご覧になることができます。人間国宝である中島宏さんの作品や、本展覧会のフライヤーやポスターなどのメインビジュアルにも使われている深見陶治さんの作品など 、自身の想いのすべてが注ぎ込まれた作品は、どれも迫力があり見応え十分です。
 過去から現代までの青磁を展覧できる貴重なこの機会を見逃さないように、また青磁特有の気品あふれる美しさを味わいに…兵庫陶芸美術館へお気軽に足をお運び下さいませ。


会場:兵庫陶芸美術館 →google mapでみる
電話:079-597-3961
会期:2015年3月7日(土)~ 5月24日(日)
観覧料:一般1000円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料(17時以降に観覧される場合には、夜間割引料金になります。)
開館時間:(3月7日〜31日)10時~18時 (4月1日〜5月24日)10時~19時 ※ただし4月29日(水・祝)から5月6日(水・振休)は10時〜21時
※入館はいずれも閉館時間の30分前まで
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は営業し、翌平日(火曜日)は休館)
駐車場:58台(無料)
ホームページ:特別展のページはこちら
 
同時開催テーマ展:TAMBA NOW+ -いま、丹波で活躍する作家たち
PartⅠ 2015年3月3日(火)~ 4月12日(日)
PartⅡ 2015年4月15日(水)~ 5月24日(日)
PartⅢ 2015年5月27日(水)~ 7月12日(日)


青磁輪花碗 銘 鎹 龍泉窯(南宋時代13c)D15.4cm
青磁輪花碗 銘 鎹 龍泉窯(南宋時代13c)D15.4cm

会場は3つのカテゴリに分かれており、青磁の歴史がわかりやすくなっています。
会場は3つのカテゴリに分かれており、青磁の歴史がわかりやすくなっています。

石黒宗麿 青瓷氷裂文盌
石黒宗麿 青瓷氷裂文盌

清水卯一 青瓷大鉢 1973 D40.5cm
清水卯一 青瓷大鉢 1973 D40.5cm

2つ目の展示室にずらっと並ぶ近代日本を代表する青磁の作品。
2つ目の展示室にずらっと並ぶ近代日本を代表する青磁の作品。

神農巌 堆磁線文水指 2014 D 18.5cm
神農巌 堆磁線文水指 2014 D 18.5cm

深見陶治 瞬Ⅱ 1998 W127.6cm
深見陶治 瞬Ⅱ 1998 W127.6cm

深見陶治 屹 2012-14  h199.0cm
深見陶治 屹 2012-14 h199.0cm

 


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2015-03-28 | Posted in 観るとこNo Comments »