丹波まるいち窯

盛りつけた料理を包み込むような色彩の掛分けが美しい浅深鉢。梨肌の手触りも心地よい。


丹波まるいち窯
 
 丹波まるいち窯の6代目として、父・悦夫さんとともに窯を切り盛りされている市野和俊さん。やきものが身近な環境に生まれ育ったそうですが、本格的に土に触れたのは奈良の大学に入ってからだそうです。その後、京都にて陶芸の基礎と釉薬についても勉強を重ね、今から10年ほど前にこちらに戻って来られました。以来、お父さんの下で修業を積んでおられます。
 そんな和俊さんの作品は実用的な食器類が中心です。用途に応じた形や厚み、重さなどを追求するだけではなく、釉薬、とりわけ鉄釉を使った巧みな装飾がそれらに彩りを与えています。中でも、模様が夜空にきらめく星々に見えることから名づけられた「銀河シリーズ」は、神秘的で美しく、是非手にとってご覧いただきたい作品です。
 「僕の作品はなぜか丸みを帯びていて、鋭利なものはなかなか作れないんです」と穏やかな口調で話される和俊さん。物腰が柔らかく優しい人柄が、作品にもにじみ出ているのではないかと感じられます。「小さいお子さんがお店に来てくれた時に、どの商品も高くて買えないと言われたことがあってとても残念でした。今度そんな小さいお子さんがお店に来てくれることがあったら、ちゃんと買ってもらえるように300円の可愛らしい豆皿を作ったんですよ」と和俊さんらしいエピソードも聞かせていただきました。
 手仕事を大切にし、伝統産業としての丹波焼を後世に残していきたい。そんな想いを持っていると話して頂いた和俊さんは、丹波焼の若手陶工グループ窯(よう)に所属し、丹波焼の魅力を広く伝えることにも力を注がれています。現在9人のメンバーで構成されており、地元立杭の他、京阪神でも定期的に展覧会を開催されていますので、併せて注目していただきたいと思います。
 まるいち窯さんは、丹波焼の窯元が軒を並べるメインストリート「やきもん通り」の入口に位置し、立杭公会堂前のバス停を降りて目の前とアクセスにもやさしい好立地です。是非一度作品をご覧に、また和俊さんとお話をしに足を運んでみて下さい。


住所:篠山市今田町上立杭387 →google mapでみる
電話:079-597-2654
営業時間:9時~18時(夏季)、9時~17時(冬季)
定休日:年中無休、年末年始・お盆(要連絡)
駐車場:あり

陶土内の空気を抜くための菊練りと呼ばれる作業。土を揉むことで生まれる模様が菊紋に似ていることから名付けられたそうです。

小鉢の制作工程を見せていただきました。轆轤で成形後、周辺部を波型に凹ますことで、花びら小鉢が出来上がります。

ぐい呑になり、花びら形になり、片口になり。ちょっとした所作から様々な器に変化していきます。

丹波まるいち窯6代目の市野和俊さん。三十代前半と若いながら、落ち着きある作風に定評があります。

丹波まるいち窯を代表する「蓼文」の器たち。お父さんと和俊さんが形を作った後、絵付けはお母さんがされるそう。まさに家内生産の器たち。

藁灰釉の日の出前のような美しい薄青色の中に浮かぶ蓼文が情緒豊かな表情を浮かべます。

和俊さん作の「銀河シリーズ」。黒地に青の点紋がシックであり、モダンな印象。

和俊さんの人柄を表した微笑ましいエピソードから生まれた花びら形の小鉢。五枚揃うと大輪が花を咲かせる嬉しい仕掛けが。

 


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2015-05-22 | Posted in 買えるとこNo Comments »