レポート:丹波篠山・まちなみアートフェスティバル

秋空の下、会場の河原町妻入商家群通りにある丹波古陶館とアート作品。


レポート:丹波篠山・まちなみアートフェスティバル
 
 2014年秋、篠山城址の東に位置する篠山伝統的建造物群保存地区「河原町妻入商家群」で開催された「丹波篠山・まちなみアートフェスティバル」は、アート作品を楽しむことはもちろん、会場内の町並みや町屋などもアートの一部として楽しめ、町並みとアートの調和を感じることができるイベントとなっています。
 このイベントには、丹波焼の作家として、大雅窯の市野雅彦さん、大熊窯の大上伊代さん、丹泉窯の大上ちさとさんの3人が参加されていました。
 まず、メインストリート入り口に位置する元醤油屋の商家では、大雅窯さんの作品が出迎えてくれました。球体から何か底知れぬ異形のものに変化しようとしているような姿の「開」。そして 、一見貝のようにも、唇のようにも見える、ユニークで斬新な「士穂」。これら二つの作品が静寂とした古民家の中、格子戸から射す光に包まれ堂々と佇む姿は、町家とアートが見事に融合しており、このイベントの期待感は否応なく高まります。
 約500メートルほどの「河原町通り」に沿う形で様々なアート作品が展示されており、アートと町並み、そしてそれらの調和した姿に触れながらも、丹波古陶館館や能楽資料館といった美術館や、骨董店にうつわ屋、雑貨屋さんにカフェなど様々に楽しむことができます。
 大上伊代さんと市野ちさとさんは、メインストリートから少し離れた古民家で共同で出展されていました。玄関を入ると土間、畳、板の間、低い天井、縁側・・・と昭和にタイムスリップしたかのような懐かしい町家の姿。天窓からの光が射し込む土間には、柔らかな七色模様の大きな作品が。そこから、茶の間に上がると、食器棚にはおどろおどろしい中に可愛さの残る「幼児のようじ入れ」や、背をむけた座敷わらしの姿が。他にも、女性ならではの綺麗な色使いと、柔らかな形が特徴的なちさとさんの作品と、顔は鬼のような怖い形相、でも胴体は赤ちゃん体型、というようなギャップを楽しめる個性的スタイルの伊代さんの作品を数多く楽しむことができました。町家の内装や調度品、空間からインスピレーションを受け、作品を作られたというこれらの作品は、まさに本イベントならではの演出です。
 会期中は作家さんご自身も滞在している場合が多く、私達が訪れた時も作家さん本人から作品の意味や制作の裏話など、直接お話をお聞きできるのもこのイベントならではの楽しみの一つではないでしょうか。来年の開催日は未定ですが、秋らしさを感じ始める心地よいシーズン、是非アートと町並み、そしてそこでの丹波焼の作家の活躍を是非ご覧に訪れて下さい。

会場:篠山市河原町妻入商家群 →google mapでみる


町家の格子から入り込む光りに包まれた市野ちさとさんの作品。

格子戸からの光と、大上伊代さんのシルエット。

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庭先から屋内を覗くとまた違った景色が。少し色づいた楓越しに。

古くからの醤油屋の建物、当時の番頭が座っていたであろう座敷に佇む、市野雅彦さんの作品。

伝統的な建築物が立ち並ぶ会場は、建物そのものも「アート作品」と言えます。歩いているだけでも楽しいイベント

 


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2014-10-03 | Posted in イベント情報, 観るとこNo Comments »