繊細に作られるダイナミックな作品

代々清水家で使われてきた長持ちに飾られた圭一さん作の水差し。モダンな佇まいが茶室に新しい雰囲気をもたらしてくれそうです。


かねと窯
 
 杯土工場のすぐ隣に店舗兼作業場を構えるかねと窯、4代目窯主 清水圭一さんは、大きな花器・オブジェを得意とされる窯元さんです。最近の丹波焼では普段使いの食器作りが主流になっているなか、高さ50センチ以上もある大物作品の作陶風景を見せて頂けるのは珍しい体験でした。
 食器は使い勝手が重要視されますが、オブジェなどの作品は作り手の思いそのままを形にできるのが魅力だとおっしゃる圭一さん。さぞやダイナミックな作業が行われるのかと思いきや、綿密に計算して作られた「たたら」(板状のパーツ)を泥でつなぎ合わせるという細かい作業で形作られていきます。このつなぎ合わせる作業が最も重要で、細い棒で押さえながら泥を埋め込み、少しづつ詰めていきます。ほんの一部分でもしっかり繋がっていないところがあると、焼成時にヒビが入ってしまい、作品が台無しになってしまいます。さらに、イメージ通りの形になるよう、数ミリ単位で削ったり、削ったかと思えばまた土を付け足したりという作業を、何度も繰り返されます。素人目で見れば、どこがどう変わったかわからないほどの緻密さです。
 丹波焼の土は他の産地の土に比べて、割れ易く扱いにくいため、特に大きな作品づくりには決して向いているとは言えません。ブレンドすることでいくらでも扱い易い土にすることはできますが、圭一さんは歳を重ねるにつれ、郷土の土を使うことに強い想いや丹波焼の窯元としての充実感が得られるとおっしゃいます。郷土の土の可能性をしっかり出せるよう、配合を考えたり、あえて砂を取り除かずその風合いを生かすなど、丹波の土の魅力を最大限に活かせるよう、日々試行錯誤されています。
 日本各地で年に2・3度個展を開かれたり、多くの賞を受賞されたりと広く活躍されています。店舗では作品以外にも、普段使いの食器や大物作品からは想像できないくらいの、かわいい絵が描かれたお子様食器など人気の器たちもお買い求めいただけます。ぜひ一度かねと窯へ、緻密に形成されたダイナミックな作品を見に、そしてその流れを汲んだ日常の食器たちを求めにお越し下さい。


住所:今田町上立杭篠尾口2-7 →google mapでみる
電話:079-597-2064
営業時間:11:00~18:00
定休日:不定休
駐車場:約4台

圭一さんを代表する大物のオブジェづくりを拝見しました。板状の陶土をつなぎあわせて一風変わったフォルムに仕上げていきます。

最終段階では口縁部分を仕上げていきます。削って均してを繰り返し、思い描く曲線を作り上げていきます。

この彫り込まれた曲線が作品にエッジを与え、全体にコントラストのある表情を生み出します。

有機的であり、幾何学的でもある独特なフォルムは圭一さんの代名詞。ここ近年は白丹波をテーマに化粧土の質感を追求されています。

ジャズがかかる店内に並べられた古材や古道具を上手く再利用した什器が並び、魅せる工夫が凝らされています。

人型のようなフォルムの花器。トップライトに照らされた姿は神秘的でさえあります。

ひとつ一つの小皿まで圭一さんの美意識が詰まっています。

昔の日本家屋的佇まいは他の窯元と同じですが、すっきりとした装飾とにじみ出るモダンさはかねと窯さんならでは。

 


Share on Facebook0Tweet about this on TwitterShare on Google+0Pin on Pinterest0Share on Tumblr0Share on LinkedIn0

related posts

2015-07-03 | Posted in 買えるとこNo Comments »